理事長就任にあたって
NPO法人口腔がん早期発見システム全国ネットワークOCDENは、先進国のなかではいまだに亡くなる方の多い、口腔がんを早期に発見し、治療に結び付ける目的で設立されました。
早期の口腔がんを見つけるのは容易ではありませんが、口腔を視る機会が多い歯科クリニックで口腔粘膜疾患をみつけることは可能と思われます。その中から口腔がんをscreeningし、高次医療機関へ橋渡しをするという目的も設立当初から変わっていません。また、発見の補助的手段として新たな細胞診、LBCを全国でいち早く導入し、いまでも年間500件以上が施行されています。これらは前理事長、千葉光行先生のもと確実に効果をあげてきました。千葉県や市川市など関東圏で注目を集め、早期がんの発見率が上がり、効果も出ています。
しかしながら、全国への広がりは今一つと言わざるを得ません。全国への広がりが今後の課題と言えますが、そのためには、NPOの活動を広く一般の方々に知っていただく必要があります。そしてその活動は一過性ではない持続的な活動ではなくてなりません。具体的には、歯科クリニックの医療スタッフのための定期的な講習会や各関連学会へのアピール、そして市民講座などを通じて身近な存在として認識いただけるよう、まずは広報活動を充実させたいと思います。
NPOも設立10年となりました。新たなstageに向かって執行部一丸となって努力いたしますので、よろしくご指導、ご支援のほどお願いいたします。